
インターネットでオフィスビルメンって楽って書いてあったよ!楽なんでしょ?

たぶん想像してるほど楽ではないよ!
私は幸いにもビルメン現場としては当たりとされるオフィスビルに配属されました。インターネットに書かれているような「本当に楽なまったり現場」というものがあるというのは人から聞いたことがありますが、私の会社でも1、2件あるらしいという程度の確率なので、それを期待してビルメンになると「思ってた仕事と違う」という感じになります。
実際に私が配属されたいくつかのオフィスビルは激務というほどではないですがそこまで楽では無かったです…。
- ビルメン業界へ就職・転職を考えている
- オフィスビルメンの仕事内容を知りたい
オフィスビルメンの概要

極端に小さい現場や大きい現場でもないかぎり、オフィスビルは責任者2人(所長・副所長)と設備員4名が基本になります。責任者は日勤のみで設備員がシフトを組んで宿直をローテーションしていく形が多いです。月7~8回宿直があり、宿直手当・明け休みが多いので宿直が苦でなければかなり美味しい現場になります。
設備員の基本的なシフトは日勤・宿直・宿直明け・休日を繰り返します。正月・GW・お盆でも宿直があるので長期休暇には期待できません。せいぜい宿直明け・休日・休日の2.5連休が限界です。設備員同士で融通しあえば連休取れますが、あまり宿直のローテーションを崩すのは好まれません。身体に負担がかかりますからね。
オフィスビルメンの日勤
- 8:30朝礼
宿直者からの引き継ぎ事項を確認。
- 9:00巡回記録
ビルの中を巡回して異常が無いか確認。電気・ガス・水道のメーター検針。電圧計・電流計の値を記録したり、熱源設備やポンプの運転状態を点検。
- 12:00昼休憩
- 13:00月例点検
予定された設備の月例点検を実施します。30分位で終わる点検から3時間位掛かる点検まで色々あります。
- 15:00事務処理・修繕対応
巡回や点検で発見した不具合の処理。管球交換やテナントから依頼対応。後は日報や見積書・報告書の作成などひたすら事務処理が待っています。
- 17:30帰宅
よほど大きなトラブルがなければ宿直者が居ますので基本的に残業はありません。

実際には管球交換やテナント対応で作業が中断されて中々仕事が進みません…。
オフィスビルメンの宿直
- 8:30朝礼
- 9:00監視業務
中央監視装置で各設備が運転しているか監視したり、空調スケジュールを登録したり。管球交換やテナントからの依頼対応したり事務処理したり。
- 12:00昼休憩
日勤者とは昼休憩の時間をずらして中央監視室が無人にならないようにする現場も多いです。
- 13:00月例点検
日勤者と一緒に予定された設備の月例点検を実施します。
- 15:00事務処理・修繕対応
巡回や点検で発見した不具合の処理。管球交換やテナントから依頼対応。後は日報や見積書・報告書の作成などひたすら事務処理が待っています。
- 17:30事務処理・日報作成など
- 19:00休憩
- 20:00監視業務
特にトラブルなどが無ければ移行は
自由時間待機時間になります。 - 24:00仮眠
- 6:00起床、監視業務
各設備の運転状態を確認。
- 8:00朝礼
日報報告。引き継ぎ事項の連絡は忘れずに!
- 9:00帰宅

責任者が帰宅した後はまったりしましょう。昼間できることは昼間にやる、でいいと思います。ビルメンにもそれぐらいの救いはあってもいいはずです。
オフィスビルメンの宿直明け
宿直明けの日は基本的に2種類に分けられます。普通に休日として過ごすか、帰って寝るか。
私は基本的には帰って寝ます。宿直時には仮眠があるとはいえ、煎餅みたいな布団で疲れがとれるはずもなく…。無理に出かけて夜まで起きていられないこともないけど、活動効率は確実に下がります。アウトドア系の趣味だと事故につながったりしますね。

宿直明けの日、帰って寝て夕方に起きると1日をすごい無駄にした感がありますね。そのあと夜寝れないこともあります…。
オフィスビルメンの休日
基本的には連休を取りづらいので、遊びに行くとしても近場になりますね。
宿直明けと合わせて平日休みが取れるので、役所や病院などには行きやすいです。どこかに遊びに行くと人の少ない状態を堪能できます。東京は平日でも人多いですけどね…。
そして土日祝日は仕事があることが多いので誰かと遊びに行くということが難しいです。

友人は減りますが1人でできる趣味が増えるでしょう…。
オフィスビルメンの土日祝勤務
オフィスビルもある程度の規模になると土日祝もビルメンが常駐しています。休日出勤してくるテナントもありますが依頼やクレームなどはほとんど無いため、平日よりもまったり……できないことも多いんです!
平日は基本的にテナント専有部内に影響のある業者作業や保守点検ができません。そのため土日祝は業者作業の立会いが重なることが多々あります。
平日に行うことができない月例点検もたくさんありますので、それらも業者作業立会いの合間に終わらせないといけません。

意外かもしれませんが、平日より土日のほうが忙しいオフィスビルもありました。
まとめ
- ネットで噂のまったり現場は存在するが、配属される確率は限りなく低い
- 普通のオフィスビルは普通の仕事量がある
- オフィスビルの土日祝は業者作業が多いため意外と忙しい
オフィスビルは夕方~早朝はテナントもほとんど帰宅しているので、トラブル(設備の故障や地震などの災害)が発生しない限りは比較的まったりできます。資格の勉強をする人からテレビ(災害時の情報収集という名目で置いてある)を見てる人など様々な過ごし方をしています、外出はできませんが。
ただしオフィスビルはオーナー・テナントと接する機会が多いのでコミュニケーションが苦手な人、報告書や見積書の作成など事務処理が苦手な人は苦労するかもしれません。肉体的には比較的楽だけど精神的に辛いという感じです。実際オフィスビルが合わなくて商業施設に異動した人もいました。
また、大規商業施設・ホテル・病院等を経験した設備員に比べて修繕の技術は確実に劣ります。ビルメンに異動は必ずあるので、次の現場に行ったときに苦労することになるでしょう。

大規模商業施設・ホテル・病院等の激務現場経験者の方にはオフィスビル程度で大変だなんて甘えたこと言うなと思われるかもしれませんけどね。