2023年現在、ブルーアーカイブはPC版の公式ソフトウェアは提供されていないため、PCでプレイするにはAndroidエミュレータを使う必要があります。
Androidエミュレーターとは、パソコン上で仮想のAndroid端末を作ってAndroid用アプリやゲームなどを実行させることができるソフトウェアです。
ブルーアーカイブの利用規約ではエミュレータ使用に関して禁止するといった記述はありませんでした。私もずっと使っていますが特にBANや制限が掛かるといったことはありません。
しかし公式で推奨している環境ではないので自己責任で使用しましょう。
Androidエミュレータは各個人のPC環境との相性問題が起きやすいかなり不安定なソフトウェアのため、あくまで私の環境での感想になります。動作が不安定だったり重かったりする場合は別のエミュレータを試してみると改善されるかもしれません。
私の以下の環境で各種Androidエミュレータを試してみましたので、導入を検討されている方の参考になれば幸いです。
OS | Windows 10 |
CPU | AMD Ryzen 3900X |
MEM | DDR4 16GBx2 |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPER |
ブルーアーカイブをPCでプレイするメリット
ブルーアーカイブをPCでプレイすると以下のようなメリットがあります。
- 大画面で操作できる
- 別作業をしながらプレイできる
- スキル選択時に仮想キーボードが使えるためスマホやタブレットではできない高速操作ができる
- 画面サイズ(アスペクト比)を変更することによりスマホやタブレットでは見切れてしまう部分のメモロビを見ることができる
- スクリーンショット撮影や動画の録画を簡単にできる。
- スマホやタブレットのバッテリーを気にせずプレイできる
①NoxPlayer
2023/7/23 NoxPlayerブルアカ特別版がAndroid 12に更新されました!
Android 7(32bit) Android 7(64bit) Android 9 Android 12
香港のノックスデジタルエンターテインメントが開発したAndroidエミュレータです。
日本公式Twitterは2017年2月に開始しており、Androidエミュレータの中では歴史のあるソフトウェアです。
公式サイト https://jp.bignox.com/
ブルアカ特別版がある
公式サイトでブルーアーカイブをPCで遊ぶ方法が解説されていたり、ホーム画面やロード画面がブルアカ仕様の特別版を用意してくれています。
NoxPlayer「ブルアカ」特別版 https://support.bignox.com/ja/else/bluearchive-version
ブルアカ特別版はホーム画面はもちろん、NoxPlayer起動時やインストール・アンインストール画面もブルアカ仕様になっています。
Android 12による比較的安定した環境
2023/7/23にブルアカ特別版がAndroid 12に更新され、Android 9以前で最大の問題点であったアプリ起動時の安定性が改善されており、比較的快適にプレイすることができるようになりました。
NoxPlayer Android12バージョンを試してみた記事はこちら
一瞬だけ画面の一部が表示されない、ちらつくような症状が発生する
私の環境では上記のように一瞬だけ画面の一部が表示されない、ちらつくような症状が発生します。
この画面描写の不具合についてはNox公式のほうでも把握しているそうで現在対応中とのことなので修正されるのを待ちましょう。
スクリーンショット撮影時にプレビュー画像が強制的に表示される
NoxPlayerの悪い点というよりはAndroid 11以降の仕様なのですが、スクリーンショット撮影時に画面の左下にプレビュー画像が強制的に表示されるようになりました。
次のスクリーンショットに映り込んでしまうため連続で撮影することができず、ゲームのプレイ中にも非常に邪魔です。
OS側からは残念ながら現在はこの機能をオフにする方法はないようです。
②BlueStacks
Android 7(32bit) Android 7(64bit) Android 9 Android 11
アメリカのBluestack Systemsが開発したAndroidエミュレータです。
日本公式Twitterは2017年8月に開始しており、Androidエミュレータの中ではNoxPlayerと共に歴史のあるソフトウェアです。
公式サイト https://www.bluestacks.com/ja/index.html
アメリカの企業が開発している
Androidエミュレータは中国系の企業が開発していることが多いのですが、BlueStacksはアメリカ企業が開発しています。
宗教上の理由などから中国系の企業が開発したソフトウェアを避けたい場合はBlueStacksしか選択肢はありません。
Android 11による比較的安定した環境
Android 11が採用されており、比較的安定した環境でプレイすることができます。
Bluestacksが安定しないよって人はAndroid 11インスタンスで作成されているか確認してみてください。ウィンドウ上部のメニューバーに現在のインスタンスが記載されています。
デフォルトだとAndroid Pie (Android 9)で作成される場合がありますので。
ゲーム中の動作が一番重い
ゲーム中の動作は各エミュレータの中で一番重いです。
ホーム画面に戻った時一番待たされるのはもちろん、編成画面も明らかに他のエミュレータより時間がかかるため操作を受け付けない時間が多くストレスを感じます。
広告が多い
ゲーム画面の横にも広告が表示されます。広告のおかげで無料で利用できるのはわかるのですが…。
右側の歯車のマークから環境設定 > 詳細設定 > BlueStacksにゲームプレイ中の広告を許可する のチェックを外せば広告は消せます。
スクリーンショット撮影時にプレビュー画像が強制的に表示される
NoxPlayer同様、Android 11以降の仕様でスクリーンショット撮影時にプレビュー画像が強制的に表示されるようになりました。
③LDPlayer
Android 5 Android 7(32bit) Android 7(64bit) Android 9
香港のXUANZHI INTERNATIONALテクノロジー株式会社が開発したAndroidエミュレータです。
日本公式Twitterは2019年4月に開始しており、比較的新しいソフトウェアです。
公式サイト https://jp.ldplayer.net/
ゲーム中の動作が一番軽い
ゲーム中の動作が一番軽いです。
特にマイページに戻ってきた時の処理が一番軽く、操作可能になる時間が他のエミュレータに比べて一番早いためプレイ中のストレスが少ないです。
タブとアプリスイッチャーの両方でアプリ切替ができる
LDPlayerはウィンドウ上部のタブに起動中のアプリが表示されるので、Windowsと同じような感覚でアプリの切替や終了をすることができます。
トラックボールだとスワイプ操作がやりにくいのでこの仕様は有り難い。
Androidに慣れたユーザー用にアプリスイッチャーも搭載されているので、使いやすい方を選ぶことができます。
ゲーム中にアプリが落ちる確率が一番高い
LDPlayerの最新環境はAndroid 9のため少し不安定で、ゲーム中にアプリが落ちる確率が各エミュレータの中で一番高かったです。
リザルト画面はもちろん、編成終了後の出撃時にも落ちることも結構ありました。
デスクトップにアプリのショートカットを作るのに手間がかかる
デスクトップにアプリのショートカットを作る際、他のエミュレータだと右クリックから作れるのですがLDPlayerだと作れないので、ちょっとひと手間かかります。
親の顔より見たシロコのアイコンも自分で用意する必要があります。まぁ別のアイコンでもいいんですけど…。
ショートカットの作成方法は以下を参照。
④MuMuPlayer X
Android 12
中国のNetEaseが開発したAndroidエミュレータです。
日本公式Twitterは2021年7月に開始しており、今回比較した中では一番新しいソフトウェアです。
そのためかUIが独特で、他のエミュレータは各種操作のボタンがウィンドウの右側に配置されていますが、MuMuPlayerは下側に配置されています。
他のエミュレータから乗り換える場合、慣れるまで操作に戸惑うかもしれません。
公式サイト https://www.mumuglobal.com/jp/
注意点としては上記のページからダウンロードできる通常の MuMuPlayer ではブルーアーカイブのインストールが失敗します。
トップページから MuMuPlayer X をダウンロードしましょう。β版ですが動作は問題ありません。
Android 12による比較的安定した環境
Android 12による比較的安定した環境です。
インターネット上でもブルアカのプレイに関しては一番評判の良いAndroidエミュレータです。
ただ、私の環境では2023年7月ごろよりゲーム中にフリーズすることが増えてきたように感じます。
スクリーンショット撮影時にプレビュー画像が表示されない
Android 12環境ですが、NoxPlayerやBluestacksのようにスクリーンショット撮影時にプレビュー画像が表示されません。
OS側からはこの機能をオフにする方法はないようなので、エミュレータ側で対策しているものと思われます。
タブでアプリ切替ができる
Windowsと同じような感覚でアプリの切替や終了をすることができます。
LDPlayerとは違いアプリスイッチャーは搭載していませんので好みが分かれるところ。
起動時の広告が邪魔
起動時に毎回表示される広告が非常に邪魔です。右上の✕ボタンで閉じないとアプリを起動できません。
アプリを右クリックして、デスクトップにショートカットを作ってそれで起動するようにすれば広告は一瞬しか表示されなくなります。ホーム画面に戻ると広告が待っていますが…。
ただショートカットから起動させるとアプリ起動時に落ちる確率が上がります。なんででしょうね…。
起動時にユーザーアカウント制御画面が立ち上がる
MuMu Player X の起動時にユーザーアカウント制御画面が立ち上がるため毎回許可をクリックするのが地味に面倒です。
他のAndroidエミュレータでは立ち上がらないため安全面がちょっと気になります。
ブルーアーカイブのアプリが落ちる問題の解決方法
AndroidエミュレータのCPUやメモリの割当てを増やす
ブルーアーカイブのAndroid推奨プレイ環境は以下になります。
【Android】
引用元:https://bluearchive.jp/faq
CPU:Snapdragon865、Kirin980及びそれ以上のCPUを搭載する機種
RAM:4GB以上
システム:Android OS 8.0以上 OS 8.0以上
Androidエミューレータの上部メニューにある『システム設定(歯車のマーク)』などからCPUやメモリの割当てを変更することができます。
パソコンの動作に支障がでない程度に、推奨環境よりも多めに割り当ててみましょう。
グラフィックスレンダリングモードを変更する
各エミュレータによって対応しているグラフィックスAPIは違いますが、基本的にVulkan、OpenGL、DirectXの3種類が使用されていますので、アプリが落ちる場合はAndroidエミューレータの設定から他のAPIを使用してみましょう。
私は専門家ではないのであくまで個人的なイメージなのですが、基本的にはOpenGLで問題ないと思います。
Vulkanはまだ新しい技術で高性能だが不安定な印象。
DirectXはWindows用のイメージが強く、Androidとはあまり相性が良く無い印象です。
パソコンのスペックアップをする
最近のゲームに要求されるスペックは高くなってきており、パソコンよりも高性能なスマートフォンも増えてきています。
そのためCPUやメモリはもちろん、特にグラフィックカードもミドルクラス以上が欲しいですね。
ゲームをするなら今後のことも考えてGeForce RTX 4060がおすすめ。
他のAndroidエミュレータを使用してみる
Androidエミュレータはパソコンの環境と相性がものすごく出やすいソフトウェアです。
私の環境ではAndroid 9のLDPlayerはアプリが落ちることが多かったですが、逆にLDPlayerが一番安定しているというユーザーもいます。
そのため自分の環境にあったAndroidエミュレータを使用するのが一番良い方法だと思います。
その他注意点
Androidエミュレータを使用する際には以下を注意しましょう。
Androidエミュレータで課金をしない
AndroidエミュレータはGoogle公式の環境ではないので課金時に不具合が発生した場合にサポートしてもらえない可能性があります。
また、ここで紹介している各Androidエミュレータを開発しているのはそこそこちゃんとした企業ではありますが、やはり外国製のソフトウェア内でクレジットカードの情報などを入力するのはセキュリティ的にちょっと不安が残ります。
そのため課金は実機のスマホかタブレットで行うか、どうしても実機が用意できない場合はウェブマネーのようなプリペイドカードで課金しましょう。
アカウント連携は必ずしておく
Androidエミュレータの環境は非常に不安定です。エミュレータ側、アプリ側どちらかのアップデートにより起動しなくなることがあります。
私も実際に遭遇したことがあり、ウマ娘が突然起動しなくなったことがあります。
新しいAndroid OSバージョンの環境を作成すれば起動したのですが、既存環境は結局数ヶ月経っても起動できませんでした。データ連携はしていなかったので新しい環境に引き継ぐことができず、結局そのデータは電子の藻屑となりました。
この時はリセマラのストーリー閲覧用のサブ垢だったので良かったのですが本垢だったら目も当てられません。必ずデータ連携はしておきましょう。
まとめ
総合的なおすすめAndroidエミュレータはMuMu Player Xです。
MuMu Player X | ☆☆☆☆ | ・安定性が高い |
Bluestacks | ☆☆☆ | ・動作が重い ・唯一の米国製 |
NoxPlayer | ☆☆ | ・ブルアカ特別版 ・画面のちらつき不具合あり |
LDPlayer | ☆ | ・動作が軽い ・安定性が低い |
- アプリ起動時の安定性
- NoxPlayer = BlueStacks = MuMu Player X >= LDPlayer >
- プレイ中の安定性
- NoxPlayer = BlueStacks > MuMu Player X >>> LDPlayer
- プレイ中の動作の軽さ
- LDPlayer > MuMu Player X >= NoxPlayer >>> BlueStacks
- 広告の少なさ
- LDPlayer = NoxPlayer > BlueStacks = MuMU Player X
ブルーアーカイブのアプリはAndroid 9以前と相性があまり良くないように感じました。
そのため以前の環境ではAndroid 12を唯一採用していたMuMu Player Xの独壇場でしたが、現在の環境ではNoxPlayer Android 12版、BlueStacks Android 11版が採用されて安定性の優位は無くなったように思います。LDPlayerはAndroid 9なので若干厳しいですね。
しかし安定していたMuMU Player Xも私の環境では2023年7月ごろよりゲーム中にフリーズすることが増えてきたように感じます。
私の環境ではLDPlayerが圧倒的に動作が軽かったです。ブルアカではホーム画面に戻ったときなどに一瞬読み込みが入るのですが、LDPlayer 約2秒・MuMU Player X 約3秒・NoxPlayer約3.5秒・Bluestacks 約4.5秒で操作可能となりました。
Androidエミュレータ側・アプリ側のアップデートにより動作の重さや安定性など変化していきますので、定期的にチェックして快適な環境を探していきたいと思います。
Androidエミュレータも完璧ではないので、ウマ娘や原神などを安定したPC環境でプレイしていると、できればブルアカもPC版のアプリを提供して欲しいところですね。
しかし他にYosterが配信しているアズールレーンやアークナイツ、ガーディアンテイルズなどもPC版は提供されていないので今後も厳しいかもしれません。雀魂はブラウザ版がありますが。
それでは、PCで楽しいブルアカライフを送りましょう。