ビルメンの仕事って検針・運転記録・設備の点検など人と接することは少ないからコミュ障でも働ける、そんなふうに考えていた時期がありました。
実際にビルメンとして働いたことがある人は大抵こう感じているはず。
「ビルメンはサービス業である」と。
これからビルメン業界へ就職・転職を考えている人は覚悟の準備をしておいてください!
ビルメンの仕事はサービス業
ビルメンの仕事といえばルーティン作業として検針・運転記録・設備点検を行いつつ、緊急対応として設備の不具合・修繕対応などを行っていきます。
我々の点検時に発見する不具合もありますが、基本的にはテナントからのクレームや依頼が来ますので以下のような対応していくことになります。
- テナントへ設備の不具合の理由・原因、今後の対応について説明
- 業者の手配、見積り依頼
- ビルオーナーへ報告
- ビルオーナーからの承認後、業者と日程調整
- 作業の立会い、報告書作成
- テナントとビルオーナーへ完了報告
実際の対応をどこまでやるのか、というのが本当に現場によってバラバラで、基本的に全部自分たちで対応する現場もあれば、当日作業の立会い・報告書作成以外は全部責任者のほうで行う現場もあります。
自分たちで修繕作業をするより、テナント・オーナー・業者との橋渡しをすることのほうが遥かに多いです。そのため技術職というよりサービス業に近い仕事になります。
ビルメンに一番必要なスキルはコミュニケーション能力
サービス業である以上、一番必要なのはコミュニケーション能力です。
修繕対応などはテナントと接しながら作業をすることも多いです。設備の不具合が出て困っている・怒っているテナントをなんとか宥めるのは大変です。
修繕費用を出すのはオーナーなので、巧みな話術でオーナーを納得させてお金を出してもらう承認を得ることも大切です。
業者もピンキリなので、レベルの低い業者・作業員にあたった場合はこちらがしっかり監督しなければなりません。
このようにテナント・オーナー・業者とうまくコミュニケーションを取っていく必要があります。
また、ビルメンは警備・清掃とも連携してビルを管理していく必要があります。
年齢も性別も経歴も思想も全く異なる人達と接することが多いのです。
このようにビルメンに求められるのは実際の修繕能力よりも、事務作業と顧客対応・業者対応ができるようなコミュニケーション能力が大切です。
ビルメンの仕事の悩みの8割は人間関係である
コミュニケーション能力が必要だからといって、何もコミュ力の塊を要求されているわけではないんです。普通に人と接することができれば大丈夫なんですが、それすらも怪しい人が多いんです。
ご存知の通りビルメン業界は社会の底辺なので、ヤバい奴らが集まってきます。
IT業界に勤めていたときも人間的にヤバい奴はそれなりに居ましたが、ビルメン業界はレベルが違います。
そんなビルメン業界と関わりのある周りの業界もヤバい奴らの集まりなのでビルメン業界は人間関係には基本的に苦労します。
無理難題を押し付けてくるテナント、お金を出さないオーナー、半端な仕事をする業者、人間的に問題のある設備員・警備員・清掃員。そんな地獄のような環境で仕事をうまく回していくために潤滑油のような存在にならなくてはいけないのがビルメンです。
設備の知識や技術は後でいくらでも伸ばすことができますが、コミュニケーション能力というのは中々伸ばすことが難しいです。人間、そう簡単には変わらないんです。
まとめ
ビルメン業界への就職・転職を考えている方で「人と接するのが苦手だからビルメンになろう」と考えている人がいたら気を付けて下さい。

ビルメン業界へ転職したけど、思っていた仕事と違った…という理由で退職していった人を何人か見てきました。ビルメン業界は技術職ではなくサービス業です。覚悟の準備をしておいてください。